堺市長選投票日に想ふ。
堺市の未来を問われる選挙なんです。
竹山前市長の辞職によって行われることになった本日の堺市長選挙。
市長選なんて、どこの市でも4年に一度はやってます。
だけどね。今日の堺市長選の重要度は、決して4年に一度レベルではないです。
都構想を謳う維新が勝つのか。都構想阻止を謳う対抗馬が勝つのか。
結果いかんによっては、大阪第二の都市、政令指定都市の堺市が無くなってしまうかもしれない超重要な選挙なんです。
若い衆。わかってますか。未来を担うあなた方こそが、判断しないといけないんです。
死にゆく高齢者ではなく、未来を担うあなた方こそが一票を投じないといけません。
ちなみに、私は都構想を支持します。
そして、大阪都構想に堺市も参加し、堺市という行政区分がなくなることもやむなしと思っています。
堺が転落した理由は主に二つだと考えます。
現在は見る影もありませんが、転落を続けた理由は主に二つあると思うんです。
一つは明治維新後、神戸港が開港し、関西の貿易港の地位を奪われたこと。
もう一つは、江戸時代に河内から大坂へ流れ込んでいた大和川の流れを変え、大坂と堺の間に流し込んだこと。
これによって、大坂と堺の間は分断され、人と金の流れも分断されてしまいました。
今現在も、大和川以北の人たちが、大和川を越えて南下することは少ないと思います。
大和川以南の人たちが、大和川を越えて北上することは多いのにです。お金の流れも同様です。
かつては、おのぼりさんも堺見物をしたものです。
しかしながら、現在においてはお隣の大阪市民も、滅多なことでは大和川を南に越えません。人の流れも金の流れも一方通行です。
たまに超えたと思えば、大和川近くのショッピングモールが目当てだったりします。
大阪には、巨大ショッピングモールを作る土地があまりない。地価も高い。
大和川を越えれば、巨大モールを作れる土地がある。
これでは、堺は大阪市民にとって都合の良い空き地ではありませんか。
堺がかつての栄光を取り戻すのは不可能にしても、少しでも右肩上がりにしていくことは可能だと思うんです。
転落した理由が二つあるとするなら、一つは今でも解決できるのではないかと思うのです。
大坂と堺の間を大和川に分断されてしまったのが転落の理由なら、現在における行政区分での分断を無くせばいいのではないか。一つになればいいのではないか。
そう考えることが、堺市の都構想への参加を願う理由です。
反対派の気持ちもわかる。
「わたしたちの堺市が無くなってしまう。」
反対派の気持ちもわかります。
しかしながら、「市」という行政区分には、大した歴史はありません。
堺の黄金時代に市制などありませんでした。
そして、堺市がなくなると危惧するならば、堺県がなくなってしまったことは悔やまないのですか?
市よりももっと大きな「県」という行政区分で堺県がありました。
当然といえば当然のことです。
廃藩置県の際に、各都道府県のバランスというものを考えたのでしょう。
摂津を全て大阪にしてしまうと兵庫県の経済が厳しい。日本の二大商都を大阪府にしてしまうのはバランスが悪い。
そんな考慮がなされたのかもしれません。
和泉、河内、大和の三か国を合わせて堺県となりました。
現在ならば…「なんで堺が県庁所在地になんねん!!」と奈良市民の激しいツッコミは必至かと思われます。
そんな堺県がなくなって久しいわけですが、誰も惜しんでなどいないようです。
行政区分における「県」がなくなったところで、堺がなくなるわけではありません。
行政区分における「市」がなくなったところで、堺がなくなるわけではないとも思うのです。
それ以上に、堺の人口が減少の一途を辿り、(美原合併は除く)街が廃れていくのに歯止めをかけるためにも、「市」という行政区分を捨てて江戸時代のように大阪と一つになることが、再浮上のきっかけになるのではないかと考えます。
反対派の気持ちはわかると言いましたが、市がなくなることで既得権益がなくなるとの理由での反対には同意できません。
そういった旧態依然としたものを、一つづつ潰していった維新の市政を隣から指を咥えて見てきました。
合理化を進めていく維新の施政にこそ賛同するのであって、市がなくなることでポストがなくなるとか、権益がなくなるという声には迎合できません。
結果はどうあれ若者たちが堺の未来を決めて欲しい。
堺の地で未来を紡いでいくのは、既得権益にしがみつく方々ではありません。
私個人の意見は述べましたが、これが叶わなくとも文句はありません。
ただし、それが若者たちが決めた未来ならば受け入れられるということです。
こんな言い方は不謹慎との誹りを受けるかも知れませんが、これから死にゆく人たちの意志で願いが叶わないのは悔しいです。
だからこそ、投票権を持つ若者たちには、是非自分たちの未来を決める投票をして欲しいです。
今回の市長選は、そんじょそこらの市長選ではありません。
堺市の存続を問う選挙となる可能性があります。
今まで通りの堺市であり続けるのか。堺「市」という行政区分を捨てて、新たな道を進むのか。
年寄ではなく、若者に決めて欲しいのです。