元SMAPの3人にジャニーズ事務所が圧力!の報に想ふ。
芸能人の事務所離脱に思う。
先日からの吉本芸人の闇営業問題でも話題となった芸能人と事務所との契約問題。
ネットの反響等を見ていると、ちょくちょくズレてません?って思う意見も見かけます。
吉本芸人が事務所と契約を交わしていなかった問題ですが、世間には労働契約を交わすべきなんて意見をお持ちの方がチラホラと見受けられます。
芸能人が事務所とかわすならば、労働者としてではなく、個人事業主としての契約となることでしょう。
自らを商品として売り込む個人事業主であるからこそ、最低賃金が保証されないリスクがあるかわりに、成功したときに得られる報酬も莫大なものになります。
もしも、労働者として権利を守られる代わりに、一般的な水準の給料しかもらえないとしたら、誰も芸能人になりたがらないのではないでしょうか。
ここら辺を理解していない芸能人、いや、正確に言うと芸能人の家族がいるように思います。
もっと正確に言うと、10代のアイドル的な人気を誇る芸能人の家族や親族が、芸能人とはなんぞや…ということを理解していないがためにちょくちょく問題が起こっているように思います。
「うちの子が芸能界にいるけど、労働者として権利が守られていない。」
「親戚の子が芸能界で大活躍しているけど、大した給料をもらっていないらしい。ギャラをたくさんピンハネするような事務所は辞めさせるべきだ。」
親や親せきが芸能界を理解していないがために起こる悲劇があるようです。
まずは、先ほども言ったように、芸能人は労働者ではないです。だからこそ、労働者ではありえない額の報酬を得ることも可能なのです。
自らの美貌や才能を商品化し、高い価値を付けて販売する個人事業主であるからこそ、高額の報酬を得られるわけです。
ところがです。高値で販売するためには、その商品に価値があることを認知してもらわなければなりません。
カップヌードルの新商品も、ポテトチップスの新商品も、TVや新聞で広告を打ったり、スーパーや商店に販促物を配布したり、販売店に仕入れてもらえるように卸値を下げたりと、販売促進に資金と人手が必要になります。
新人の芸能人も認知度をあげて売り込みをするためには、同様の販売促進活動をする必要があります。芸能人が人気が出ることを「売れる」と表現するのは正に真理をついています。
そして、ちょっと売れたからと言って「事務所にギャラをピンハネされるから独立させよう。」と家族や親族が考えて行動に移すのは身勝手すぎます。
ドラマやバラエティーに出られる知名度をくれたのが事務所の販促活動であることに考えが及ばず、その認知度を持って事務所を離脱するのは販促費と労力に対する泥棒的行為であると考えます。
プロ野球のFA権のような制度があった方がいいのかもしれない。
デビュー間もない新人タレントの独立と、何十年も事務所に貢献したベテランの扱いが一緒であって良いはずがありません。
新人タレントの独立に問題があるのは、大手事務所の力を利用して認知度を上げておいて、事務所が投下した資金の回収も出来ない時点で独立して収入を独り占めしようとするからです。
とはいえ、自由意思が無くなってしまうのも人権の観点から見ると問題があるように思います。
プロ野球のフリーエージェント権のように、活躍した年数によっては自由に独立する権利というのが得られても良いかもしれません。
そこらへんは法的な整備があっていいのではないでしょうか。
個人的には、芸能事務所が所属タレントを縛り、独立を拒むことには一定の理解をします。ですが、それが何十年も続くのは人権侵害であると考えます。
また、人情として、事務所に多大な功績を残した人には円満に独立させてあげるような会社こそ、イメージも良くなり、優秀な新人も入ってくることでしょう。
元SMAP3人の件で、公取委からジャニーズ事務所に勧告が入った。
元SMAPの3人がTVに出なくなったのは何故か? この疑問は私も含めた全日本国民の疑問だったといっても過言ではないでしょう。
単純に二つの可能性が考えられました。
一つはジャニーズ事務所からの圧力があった。もう一つはTV局側が勝手に事務所に忖度した。
需要がなくなった…これはありえません。TV番組出演より、はるかにハードルが高いCM出演は連発されているからです。
CM出演を依頼する企業は、自社のイメージを担ってもらうのに相応しいタレントさんに依頼をします。
TVを見ている視聴者に対して大企業の代弁者となってもらうべく、オファーがたくさんある3人に需要がないなどということはありえません。
事務所が圧力をかけていたのであれば、3人とその所属事務所に対する業務妨害であると同時に、大きな企業がその力を使って、他者の仕事を妨害し生存権を脅かすという重大な人権侵害であると考えます。
私は先ほど、芸能事務所がタレントを縛り、独立を阻むことに一定の理解をすると書きました。
デビューして間もないのに独立をし、所属事務所から芸名の使用を禁じられた芸能人の例が、とりあえず二人は思い浮かびます。
自社が努力して売り込んだ商品名を使用するな! 私には理解できます。
ですが、自分を売り出してくれた事務所への忠誠は一体何年保ち続けなければならないのでしょうか。法整備が必要であると思います。
TV局が忖度をしていたというなら、それも重大な問題だ。
ジャニーズ事務所が圧力をかけたのではなく、TV局側が勝手に慮って忖度をしたというのなら、これも重大な問題だと考えます。
報道機関というものは、常に公正であらねばならないと思います。
世の不公正に対しては、是正のために報道の力で立ち向かうべきです。
公正であるべき報道機関が、特定の人物に仕事を与えないという不公正を行っていたというのならば大問題でしょう。
吉本芸人の闇営業問題などという、個人的には糞つまらない問題で視聴者を焚き付け、煽り、視聴率を稼ぐことが報道機関の使命ならば、元SMAPの3人がTVに出られないという日本社会に蔓延る重大なパワハラ人権問題を何故取り上げて来なかったのか。
しかも、当事者であり、事務所から圧力があったか、それとも自分たちが忖度をしたのか、すべてを知りえる立場でありながらです。
NHKが速報としてテロップを流したことで、民放各局もスルー出来ない事態となったはずです。
もしも、この問題がスルーされるようであれば、日本の民放各局は腐っているという証明になってしまいます。
また、第一報を流したNHKも、圧力があったかどうかを知る当事者であるはずです。
公取委もメスが入ったからには、当事者として各局から真相が語られることを期待します。
それが無かった場合…日本社会は終わってんな! 社会の底辺で一人で憤怒して終わりですか…。
最期に…。
私はおっさんです。
おっさんとしては、少年時代からジャニーズが大嫌いでした。
チャラい、調子乗ってる、顔だけで中身がない、少年時代の私のジャニーズ観です。もちろん、同性としての僻みも入っています。
だけどね。実際調子ぶっこいて悪態ついてるの生で見たことありますよ。(年配者に蹴りを入れていた。) 誰とは言いませんけど。
で、そんな「ジャニーズ感じ悪い。」って思ってた心をほぐしてくれたのがSMAPでした。
バラエティーにも出て、嫌味がなくて感じ悪くない。
今現在、ジャーニーズタレントが、歌番組だけではなく、バラエティーにもドラマにもひっぱりだこです。
この流れを作ったのがSMAPだと思うんです。ジャニーズ事務所にとって、現在の隆盛の最大の功労者はSMAPだと思うんです。
少なくとも個人的には、「ジャニタレ出てるチャンネル変えよ。」とならなくなったのはSMAPからです。
そんな大功労者のSMAPに対してのこの仕打ち。ジャニーズ事務所のイメージの悪さは、闇営業問題に揺れる吉本興業の比ではないですよ。
SMAPがどれほど事務所に貢献したか。それでもまだ独立を認めないのか。それでは奴隷ではないのか。
しかも、大功労者であるSMAPを阻害し、独立に追い込んだのは創業家の者ではないか。
そのくせ彼らに仕事が出来ないように圧力をかけていたとするならば…本当に吉本どころではない犯罪的で重要な人権侵害といえる案件ではないでしょうか。
元SMAPの御三方に提言したい。是非とも事務所を訴えてくれませんか。日本社会が正しく未来に進むために。
そんなことしたら、御三方は仕事がやりにくくなるかも知れない。だけれども、こういう問題をことなかれでうやむやにする社会であってほしくないです。
闇営業なんかで大騒ぎする癖に。ジャニーさん死去後の報道でも、良いことばかり言って問題提起は聞かなかった。
ジャニーズ事務所って昔から良からぬ噂がいっぱいあったのにね。
…日本のTVって右向け右。左向くときはみんな左。考えることを放棄した風見鶏かなんかだろうか。
公正とか社会正義なんて誰も考えてなかったりして。
もしもそうならば…「YOU!放送免許返上しちゃいなよ!」って言いたい。