進撃の巨人 110話 偽り者 を読んで想ふ。【ネタバレ含む】
冒頭からピークちゃん登場。
最新110話は、冒頭からジークとピークの2ショットでスタートしました。
コニーの故郷ラガコ村の住人たちを巨人化した顛末が語られました。
その際の冒頭のジークとピークの2ショットだったのですが、二人の目線が同じ方向を向いているのがとても印象的でした。
まるで同じ目的意識を持ち、同じ方向性を志向する二人を描いているように見えたというのは考えすぎなのでしょうか。
そんなピークちゃんですが、冒頭だけでなく、最後にも登場します。
ピークちゃん、エルディアに再来です。普通に人込みに紛れ込んでスパイと化しています。
ですが、もしも現在においても、冒頭の2ショットのようにジークと同じ方向を見つめているのであれば、二重スパイの可能性も出てきますね。
まあ考えすぎだと言いたいところなんですが、2ショットの目線をやたら強調して描かれていますから。
それともミスリードを誘う狙いなんでしょうかね。
マーレ襲撃の顛末を思えば、ピークがジークと行動を共にしているとは考えにくいのですけどね。
それとも、ジークの目指すべき道が、私たちの想像とは全く違うものなのかも知れませんね。
ライナーが提案した先制攻撃案が進行している。
ピークがエルディアにいるということは、慎重な意見を押し切り、ライナーが主張した先制攻撃案が進んでいるということなんでしょう。
ライナー自身も、もしかすると再びパラディ島に上陸したのでしょうか。
現在、エルディア側には巨人が重複しているもの、結晶化したアニも含めて6体。
進撃、始祖、戦鎚、超大型、女型、獣、以上6体が、エルディアが管理しているとは言いにくいものの、マーレの統制外にあります。
物語が始まった時には、始祖と進撃を除く7体を掌握していたマーレですが、今ではたったの3体しか保有できていません。
こうなると、残りの3体は非常に大事な戦力のハズなのですが、ピークを潜入させるというのはかなり思い切った決断ですね。
万全のバックアップ体制が取れているorエレン同様に独断専行しているのどちらかでしょう。
ライナーとポッコの現状も気になるところです。
そしてピークの企図がいかなるものなのか。方向性すら見えません。
冒頭のジークとの目線の描写ひとつで、これだけ読者を迷わせるのですから、作者は策士ですよね。
アニ再登場。またしてもアルミンが…。
永い眠りについている女の子に興味を示すとは、アルミンも見た目に似合わずなかなかの変態っぷりですね。
まあそんな冗談は別として、アニの再登場は物語の終幕が近づいていることを予感させます。
また、再びのアルミンとの登場には、何らかの意図を感じてしまいます。
主に疑ってしまう意図は二つでしょうか。
ひとつは終幕に向かって、解決策を思いつくのがアルミンなのではないかということ。
そして、その策の実行者もアルミンになるのではないかということ。
ただし、こんな終幕は読者の誰もが望まないと思います。せめて最後くらいは、エレンに主人公らしい活躍をさせてやって欲しい、一匹残らず駆逐させてやって欲しいと思います。
そして、非常に甘い希望ではありますが、巨人となり寿命が定められたアルミンを救う手立てがあれば、仲間思いのエレンも気持ちよく犠牲の祭壇に上がることができると思うのですが。
気になる謎の伏線も進行中。
108話でナイルたち憲兵団の幹部連中に、ニコロが飲ませたワイン。あれがただのワインであると思っている読者はまずいないでしょう。
もしも、ただのワインだったなら、作者の意地が悪すぎるというものです。
あれから、ナイルたちがどうなったのか気になっていましたが、今回ナイルは普通に登場しました。
一体どういうことなのか不思議に思っているのは私だけではないはずです。
まず、何の根拠もないことを前置きしておきます。
現在のエルディアの状況は、イェレナの目論見通りに絶賛進行中に見えます。
人の心という最も思惑通りにいかないものを自由自在に操っているように見えます。
もしかすると、あのワインがそれを可能にしているのではないか。
エルディアで現在絶賛流行中のマーレの美食に何か入っているのではないか。
そのためにこそ、マーレ人たちは料理を喜んでふるまっているのではないか。
そんな気がしてしまいます。もちろん根拠は何もありません。
しかし、ナイルたちに振舞われたワインに何かがあるのは間違いないハズですね。
タイトルの偽り者とは誰を指しているのか。
偽り者。単純に嘘をついてるやつがいるよってことでしょう。
今回の登場人物の中に嘘を言っている者がいる。もしくは、立場を偽っているものがいるというところでしょうか。
今回のキャラのなかで偽り者の可能性があるのは、ジーク、イェレナ、オニャンコポン、エレン、ピーク以上五名だと思います。
偽り者の意味が嘘を言っているということであれば、ジーク、イェレナ、オニャンコポンに絞られ、立場を偽っている、目的を偽っているという意味まで拡げれば、エレンとピークも含まれる感じでしょうか。
もちろん嘘つきが複数いる可能性も高いですよね。
そしてなにより、ジークとエレンが共闘している前提で話が進んでいますが、本当にそうなんでしょうか。
ジークとエレンが同じ目的意識を持っている描写は未だなされていません。
兄弟が別の目的意識を持っている場合、どちらかが一方を利用しようと企図している。もしくは、お互いに利用しようと伺っているということになるのかもしれません。
ですがこのような場合、最終的にどちらが勝つかは明白なのではないでしょうか。
最終決定権は始祖のチカラを宿すエレンにあるのですから。主役ですしね。
世界の弱者であるエルディアがもはや内戦状態。
世界各国がエルディアへの報復の準備を進めるなかでの内紛。軍のトップを暗殺するなど、もはやクーデターといえます。
そしてこれほどの窮地にマーレの巨人の上陸。
エレンは本当に救世主となりえるのでしょうか。
しかしフロック…ずいぶんと鼻につくキャラに育ってしまいましたね。(笑)