底辺ちゃんねる。

底辺住民の暮らしぶりと思考を晒します。

元運転手へのパワハラ認め、会社側に約2100万円支払い命令に想ふ。

異常な幼稚性を感じる事件。


被害者の男性は2012年から2年間に渡って、福岡県宗像市の運送会社に勤務していたそうです。

運送先からの帰途に温泉に入ったことを理由として、会社の実質上の経営者を中心とする面々からのパワハラが始まったそうです。

頭をバリカンで刈り上げられたり、自動車用の洗剤で洗髪されたり、パンツ一丁で高圧洗浄機の水を浴びせられたり。

非常に幼稚で陰湿ないじめ行為の数々ですが、ここまでなら広い日本で他にも例がありそうです。

この件の異様性を感じさせることは、あまりにも堂々と悪びれずに行われていたこと。現代のネット社会において、会社のブログという会社の顔ともいえる場所で、いじめの一部始終が堂々と公開されていたことです。

誰もが見れるように堂々と公開されていた。なぜそのようなことが行われたのか。答えは自分たちが正しいと考えていたからでしょう。

会社のブログで公開することで、会社の信用を失うなどとは夢にも思わなかったということでしょう。

この会社の実質上の経営者と社員たちの異常なまでの幼稚性と、社会性のなさを感じます。

それは、判決を受けての会社側のコメントにもはっきりと表れています。

被害者側の全面勝訴。


去る14日に、福岡地方裁判所で開かれた判決公判で、裁判長は原告たる被害者の主張を全面的に認め、会社などに合わせて約2100万円の支払いを命じました。

原告は、慰謝料、未払い賃金、それに付加金を合わせた2200万円余りを求めていましたので、ほぼ望み通りの完全勝訴と言えるでしょう。

酷い目にあった被害者が報われたことを嬉しく思います。ですが、判決を受けての会社側のコメントが異様過ぎます。

「この度の判決は、当社としては到底容認できるものではなく控訴せざるを得ません。パワーハラスメントの主張についても5年前の出来事であり、当社の家族的な雰囲気の中で行われた従業員同士のレクリエーションでのやり取りについて、その一部を切り取って違法なパワーハラスメントとされたことについては納得できるものではありません」

というコメントです。

今回の事件の異常性は、陰湿ないじめであるだけだなく、会社のブログという公式の場でいじめの様子を公開していたことです。

そのおかげで誰もがいじめの実態を目にすることができ、実際にわたしも見ることができました。

そのうえで、判決を到底容認できず控訴せざるを得ないと言っています。これほどまでに、社会の常識とのズレが大きい人たちが、パワハラという行為で裁かれたことは、もしかしたら不幸中の幸いであったのかもしれません。

70億の人間がいれば、70億の価値観があって当然と思っていました。それでも、たかがパワハラ行為を犯した人間の価値観がここまでズレていると恐怖を感じます。

彼らと対話し、価値観を共有することなど不可能に思えます。裁判官の至極真っ当な判決に対しても、到底容認できないと公式に言うくらいですから。

被告側の会社が、自社の利益に沿ってコメントするのは当然?

そんなことは決してないと思います。今回の件は完全なる、モラルハザードな一件です。

彼らにはモラルなどなく、会社にもなく、社会性もなく、低知性で、無理性で、本能の赴くままに自尊心を満たし、他者を貶め悪びれない。

会社組織を代表して、社会に発するコメントすらその域をでない。

弁護士はついてないんでしょうか。それとも弁護士の教えにも耳を傾けない唯我独尊な人物なのでしょうか。

とにかく異常で胸糞が悪くなる被告たちです。

願わくば判決を受け入れて、胸糞ニュースがこれ以上流れませんように。

最後に。


彼らが何故にここまで堂々と悪びれずにその行為を行えたのか。それは彼らが自分たちの正義を信じていたからであろうと思います。

自分たちが正しいと思っていたからこそ、会社のブログという場で卑劣な行為を公開出来たのです。今も正しいと思っているからこそ、判決に不服を申し立てているのです。

被害者を勤務中に温泉に入る悪人だと信じていたからこそ、数々の懲罰行為を行い、ネットを通じて社会に公開しようとしたのです。

人類の唱える正義という概念が、如何に自分たちにとって都合がよく、如何に人類の未来にとって危険なものであるかをまざまざと見せつけられた思いです。

皆さんご存知ですよね。人類史における様々な戦争や原爆投下のような行為は全て正義の名のもとに行われてきたことを。

正義こそが、人類の愚かな行為にとっての免罪符であり、愚かな人間ほど正義という名分を欲するということです。

本来、一人や二人の人間を殺す小悪党は、正義を騙りません。

百人、千人、一万人と人間を虫けらのように扱い、殺める人間は、必ず正義を騙ります。

今回の件の珍しいところは、たかがいじめで正義を感じているフシがあるように思えるところです。

このようなモラルハザードを感じることが今後起こらないように祈ります。胸糞が悪くなりますから。