ZOZOTOWNプロ野球参入問題に想ふ。
恥ずかしながら知りませんでした。
ZOZOTOWN。そして前澤社長。
剛力彩芽さんと話題になったこと。そしてプロ野球参入希望発言。これら一連の話題で知ることとなりました。私だけ?そんなことはないでしょう。今回のことで名前を売ったことだけは確かでしょう。剛力さんは損しかしていないかもしれません。それでもいいじゃないですか。未来の旦那さんに対する内助の功。今回の件だけを見ても充分に「あげまん」と言って良いと思います。私などは、いわゆるリア充をみると妬むのですが、今回ばかりは両手を挙げて応援したい。何故ならば、プロ野球チームの拡充は長年の私の夢だったからです。
古き悪しきNPBの体質に風穴を開けて欲しい。
古き悪しきうんぬんは、ボクシングの村田選手の言葉を使ってみたかっただけです。すまそん。(笑)
かつて、近鉄球団身売りの話が持ち上がった際、NPBのオーナーたちから、
「12球団を維持するよりも8球団に減らした方がよい。」
などという、とんでも提案がなされたと報道されました。12に分散しているファンが8に集約される。1リーグにすれば、巨人、阪神とのドル箱試合が開催できるという極端に近視眼的でなおかつ、プロ野球を支えるファンは一切無視という、いかにもNPBオーナー達らしい発想でした。話が逸れますが、阪神が甲子園球場を潰して、新たにドーム球場をつくるとの構想がありました。これなども、野球ファンや野球少年の気持ちは一切理解していない考え方です。ドーム球場にすれば効率化はおろか、日本の野球が衰退してしまう可能性があるとの考えには至らないのですか。
野球大国日本を支えてきたのはアマチュア野球である。
高校野球、大学野球を中心としたアマチュア野球が日本の野球人気を支えてきた。歴史もアマチュアの方が古い。プロ野球創成期には、金を貰って野球をするなんてと揶揄されたと聞きます。
現在においても、高校野球人気、甲子園人気が日本の野球人口と野球ファンの源泉であると断言できる。
もしも、高校野球甲子園大会がなくなったとすれば、若年層の野球人口は激減し、大学野球、社会人野球、そしてプロ野球に人材を供給することができなくなるでしょう。野球少年の存在理由のほとんどが甲子園の夢にあるからです。甲子園という夢の舞台がなくなれば、少年たちはサッカーW杯を夢見るのではないでしょうか。
甲子園球場の所有者である阪神電鉄ですら理解していないフシがある。
甲子園球場はただの野球場ではない。野球の未来を担う多くの野球少年と、野球人気を支える多くの元野球少年にとっては精神的な聖地だ。それを合理的経営の名のもとに潰そうと考えるような人たちには野球に携わって欲しくない。
NPBのポストシーズンは茶番だ。
近年、かつての弱小チーム、広島カープの躍進は目覚ましい。今シーズンも、現時点で2位以下に10ゲーム以上の大差をつけて独走中である。普通に考えれば、今シーズンのセリーグ覇者は広島でしょう。ところが、リーグ優勝をしても日本シリーズには直結しないのが現在のプロ野球。プレーオフを勝たねばならないのです。今シーズンのセリーグで、広島の実力が頭一つ抜けているのは周知の事実です。成績にもはっきりと出ています。とはいえ、相手もプロですから百戦百勝とはいきません。短期決戦でも勝てるとは限らないのです。もしも、広島が日本シリーズ進出を逃してしまったら、一年間の戦いが無意味にすら思えてしまいます。だからこそポストシーズンは茶番だと感じてしまうのです。
とはいえ、短期決戦のポストシーズンは盛り上がります。観客数も放映権料と経済的にも魅力が大きいです。
2チームしかないリーグでポストシーズンの意味がありますか?台湾プロ野球は4チームしかないそうです。たったの4チームでポストシーズン?逆に言えば一年中ポストシーズンですね。盛り上がらないポストシーズン。
ポストシーズンを盛り上げたければチームを増やせばいい。
16チーム4リーグ制が私の夢。
安倍首相が二度目の首相になられてすぐ、「プロ野球は16チーム制が望ましい。」てなことを申されました。正直に言うと、余計なお世話であり、左巻きの人たちが安倍首相を嫌うのも理解できる発言でした。しかし、私にとっては鶴の一言。これを機会に、球団増についての議論が沸き起こって、最終的に望みが叶うことを期待しました。しかし結果はスルー。NPBは完全に無視しました。もちろん、無視をする権利があります。ですが、野球を愛しているならば、野球の未来を案じるならば、無視はして欲しくなかった。
巨人、大鵬、卵焼きなどもはや化石化している。
野球人気が落ちたという人がいる。かつては毎日、巨人戦の地上波生中継があった。それがなくなったのだから野球の人気は落ちた。こんなことを言う人が結構多いですが、真逆です。
巨人戦の中継がなくなり、野球ファンは地元球場に詰めかけるようになった。
こちらが正しいです。かつては、日本中の人たちが毎夜ビール片手に、巨人戦のTV中継に夢中になっていました。同じ時間の、大阪球場や川崎球場、藤井寺球場、スタンドに見える観客数を数えると、両チームの選手数より少ないのではないかと思えるほどの閑散ぶり。殆どのチームはプロの球団運営などできてはいない。企業の宣伝目的、もしくは税金対策だったのではないでしょうか。現状は見違えるほどに素晴らしいです。かつて、札幌市民は年に一度の巨人軍札幌円山球場遠征を待ちわびたと思います。現在は、オラが街のチームにきら星が如くスター選手がおり、地元球団の応援に駆け付けます。かつては、NPBオーナーたちは、北海道や、東北で球団運営なんてできないと思ったことでしょう。関東、関西圏でも閑古鳥がないていましたから。閑古鳥が鳴いていた原因すら究明しようとせずに。簡単なことだったんです。
親会社の顔色は窺うが、ファンの方は見なかった。
それだけのことでした。米国などはスポーツビジネス先進国で、プロスポーツチーム運営のノウハウがありましたが、日本のプロ野球チームにはそんなものはありませんでした。あるとすれば「うちの会社はプロ野球チームもってんぞー。」てな見栄だけでしょうか。それで見栄を張れるのも、プロ球団を持つことが、湯水のように金を捨てることだったからです。それだけ金を捨てられる、経済的な体力自慢です。馬鹿みたいですね。
馬鹿者どもの夢のあと
かつて、プロ球団を運営することで、湯水のように大金を捨てていた企業のいくつかはNPBから撤退しました。撤退後は、新規参入企業が現れるのですが、旧態依然とした既存のNPBオーナーたちは、新参者に厳しく冷ややかな目線を投げかけます。お前らのような新興企業に何が出来る、とでも言いたげに。しかし、多くの場合、新興企業の方が上手に球団経営が出来ているように思えます。地元に密着し、親会社ではなく、ファンの顔色を窺い、楽しく快適に野球を観戦できる環境つくりを目指しているように見えます。かつての球団運営がファンどころか、ファンにとっての憧れであるプロ野球選手を悪し様に扱うことで、自尊心を満たすような連中が蔓延っていたことを思えば、夢のような改善です。
そして現れた前澤社長とZOZOTOWN。
正直、会社の規模も知りません。ですが、名乗り出るだけの体力はあるのでしょう。ソフトバンク、楽天、DeNAとIT企業組は、みな意外と言っては失礼ですが善戦されている印象です。少なくとも閑古鳥を鳴らしていた前身企業よりは、はるかに良い経営をされていると思います。前澤社長にも是非とも頑張っていただき、旧態依然としたNPBの体質に風穴を開けていただきたい。地元千葉にこだわらず、北陸や四国などのプロチームのない地域で、地域密着型の運営をしていただければ応援したいと思います。