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ゴーン氏逮捕!!のニュースに想ふ。

カリスマ経営者の逮捕に衝撃!


日産のカリスマ経営者のカルロス・ゴーン氏が逮捕されるという衝撃のニュースが世間を騒がせています。

経営危機にあった日産と資本提携した仏ルノー社から送り込まれてきたのが20年近く前になります。

以降の日産はV字回復を果たし、ゴーン氏はルノーでも会長兼CEOになり、いまやルノー、日産、三菱自と3社の会長職を兼任する世界的に有名なカリスマ経営者といえます。

また、レバノン系ブラジル人として生まれ、ミシュランのタイヤ工場の労働者からの立身出世を報じられて話題にもなりました。

そんな立志伝中の人物の逮捕という話題は世界中に拡がっているようです。

個人的にはゴーン氏が好きです。感謝もしております。


ゴーン氏が日産のCEOに就任した1999年頃、日本の景気も自動車業界もドン底だったのでしょう。

日本の自動車メーカー各社は、遊び心を完全に失っていました。バブル期には一風変わったオモシロ自動車を発表、発売する余裕がありました。

消費者も財布に余裕がなくなり、車に実用性だけを求める風潮となりました。

2018年現在においても、日本の道路を見渡せば実用性を追求した車が溢れかえっています。

もちろん、決して悪いことなどありません。ですが、商品の選択の幅が少なくなることは、寂しく感じます。特に輸出においては問題に思えます。

当時、日本の自動車メーカー各社は、スポーツカーの発売を見合わせていました。

マツダRX-7や、トヨタスープラ、MR-2、日産のGT-RフェアレディZなどの車たちが新型車が発表されなかったり、販売終了を迎えつつありました。

しかし、ゴーン氏は日産のCOOに就任早々に、新型GT-Rの開発の継続と、近い将来の新型車の発売を発表しました。

コストカッターと呼ばれるゴーン氏が、他社がこぞってカットしている分野をカットせずに、逆に勝負をかけたのです。

結果はみなさんご存知の通りの大当たりです。

いわゆるR35GT-Rは、フラッグシップカーとして日産のブランドイメージを引き上げました。

それだけではなく、日本の技術力、産業力、文化力までをも世界にアピールする日本のフラッグシップカーとしての役割をも果たしてくれたように思えます。

今やいつの間にやら日本も観光立国の仲間入りを果たそうかとしているようです。

そのためにはポジティブな国家イメージの形成がかかせません。その一翼を担っているのがGT-Rであると言えると思うのです。

そして20年前の日本社会の雰囲気を考えると、ゴーン氏でなければGT-Rの開発は中止されていた可能性もあったのかもしれません。

その英断ひとつだけを取っても、日本の国家イメージ向上に貢献してくれたと感謝をしたくなるのです。

だけれども…立つ鳥跡を濁してくれたなあ…。


貧乏人な私ですから、お金のことはよくわかりません。

要は、不正会計で会社のお金を不正に入手したということなんでしょう。

金額が巨額なこともあり、事実であれば逮捕拘禁されるのは当然かと思うのですが…。

心配になるのは、仏ルノー社を含め世界的に有名な経営者であり、日本の取り調べで問題ないのだろうかということ。果たして立件できるのかということ。

そして、日産のような大企業でケリー容疑者も含めて、ひとりやふたりで会計の不正操作など出来っこないように思えます。

他にも多数の協力者がいたはずですので、外国人だけが逮捕されて、日本人の逮捕者がいないっていうのは対外的にカッコつかなくない? 外国人に対する差別だと思われるんじゃね?と心配になります。

ルノーフランスVS日産日本?


レバノン政府が「ゴーン氏を公正に扱って欲しい。」てなことを言っておられます。

まあ信用のないことです。未開な東アジア国家の陰謀に巻き込まれたんじゃないかって心配もされてるんでしょうか。

でもあながち間違ってもいないのかもしれません。

私如きにわかることではないのですが、報道等によるとルノー社の筆頭株主である仏政府が日産、三菱との提携強化(将来的には吸収合併?)を望んでいたようです。

それをゴーン氏は最初は拒否したらしいのですが、最終的には仏国政府には勝てず、政府の望み通りの方向に舵を切ることになったようです。

それはたまらん、というのが日産、三菱の日本勢ということで、ゴーン降ろしのクーデターに警察を利用したなんてまことしやかに囁かれていますね。

もちろん、ゴーン氏が行っていたことが事実であれば、クーデターなんて関係なく犯罪なんですけど。

で、事実であれば、仏ルノー社でも同様の行為を行っていた可能性が高いように思われます。

これが表沙汰になるようだと日本側の勝ちかなあって思っちゃいますが、残念ながらそうはならないのではないでしょうか。

少なくとも当面の間は仏側は隠すのでしょうね。日本の捜査の進展を見守って、その具合によっては日本を非難してくるのではないでしょうか。

ところでゴーン氏は、日本では日産の業績をV字回復させた立志伝中の人物でしたが、仏国では高すぎる報酬と銭ゲバぶりでずいぶんと以前から問題になっていたようです。

もしかすると会計の不正なども仏政府は掴んでいたかも知れませんね。ルノー車の大株主として、日産と三菱自の首根っこを掴んでいる人間を活かしておいたのかもしれません。

日本の捜査の進展具合によっては、仏側でも罪状がゴロゴロと溢れ出てくるかも知れません。

その時は仏政府に切られた、見捨てられたってことでしょうね。

ゴーン氏とGT-Rは日本の国家イメージを上げてくれた。ゴーン氏逮捕は下手をすると日本の国家イメージの毀損に繋がるかもしれない。


先述のように、私はゴーン氏とGT-Rが日本の国家イメージの向上に多大な貢献をしてくれたと考えています。

ゴーン氏の逮捕が日本の国家イメージの毀損になるようなことだけは避けなければならないと思います。

 

未開な国家による自国企業の救済のために外国人経営者を罪人に仕立て上げた。証拠もないのに見切り発車で逮捕した。日本人も関与したのに外国人だけが逮捕されるという差別が行われた。

 

外国からこんな風に見られてはたまりません。ただでさえ、周辺国の台頭とともに、世界における日本のイメージは変化しているように感じます。

かつては「日本」という国家イメージでしたが、現在は「東アジアの中の日本」という風に変化しているように思えます。

今回の件で、未開な東アジアの日本国なんていうイメージを世界に与えてしまったら、ゴーン氏が不正に得た金額どころの損失では無くなるのではないでしょうか。

逮捕したからには慎重に、かつ国際的な人権意識にも照らし合わせながら、確実に立件して透明性も確保して欲しいものです。

そうすれば、仏側からも罪状が上がってくることになるかもしれません。

そうなったとして、日産と三菱自の未来が明るいかどうかはわかりませんが。

 

国営企業ルノー社は、民営化したといえども仏国が筆頭株主です。その仏政府が、どうやら日産と三菱自の吸収を望んでいるフシがあるようです。このままではゴーン氏が逮捕されたと言えども大筋は変わらない気がするのですが…。このままでは終わらせない…というのが日本側の目論見なのでしょうか。

 

しかしまあ日本の自動車メーカーが1億円もする車を販売できるほどにブランドイメージを高めることが出来る日が来るとは感無量ですね。これもゴーン氏だったからこそだと思うのですが。セナを擁したホンダも、レクサスを擁するトヨタにも出来なかったことですよね。